さよなら、ミーちゃん。


2005年夏。我が家のサンタと同じ年に生まれた三毛猫ミーちゃん。体を撫でてもいやがることなく甘えてきてくれたミーちゃん。けれど、翌年、不妊手術で捕まえてからは一切さわらせてくれなくなってしまったミーちゃん。
そのミーちゃんが、昨年秋あたりから、また少しずつさわらせてくれるようになって、最近ではちょこっと抱っこしても平気なくらいに甘えてくれるようになって、僕はすっかり喜んでいたのに。
『猫があそこで死んじゃってるんです。』
昨晩、宅配の公園でごはんをあげていると、時折話をする女性が僕に言う。ドキドキしながら指さす方向を見ると、確かに猫が横たわっている。
『ミーちゃん!』
僕はすぐさま抱き上げる。けれど、もう死んじゃってから何時間も経っていたのか、すっかり体は硬直していて、瞬間、こみあげてくる涙に、僕は知らせてくれた女性にお礼を言うことも忘れ、呆然と立ちつくしたままで…。
トットの時と同じで、出血もなく、おそらくは車にひかれてしまったのか…痛かっただろうに。その瞬間、ミーちゃんは何を思ったんだろう。何を考えたんだろう。

流した涙の量だけ優しくなれるとか、強くなれるとか、そんなような歌があったけれど、そんなのはまったくの嘘っぱちで、僕は誰かを失うたびに、どんどん弱くなり殻に閉じこもっていく。みんなで楽しいことも悲しいことも分かち合えたら。そんな思いで作ったペットロスのコーナーは、今では自分で見ることすらできない。みんなが年を取ってきたせいもあるけれど、悲しい出来事の周期がどんどん短くなってきて、立ち直る前にまたがつんとやられる。これからも。

少しだけ人間がいやになっていました。それでも僕はいつも誰かしらが支えてくれて、やっぱり1人じゃないんだよなぁ、なんてことをしみじみと感じることもあったりで、まだまだやっていけそうな、そんな気もするけれど……どうなんだろう。
故あってしばらくはコメント欄閉じる形に、なりますが、また時折日記を綴っていこうと思います。