残された日々の短さ、過ぎ行く時の早さ。

ブログの更新が少なかったこともあるけれど、書けなかったことがあります。1996年から行き始めた宅配の公園、僕は今は行っていません。時々書いていた猫繋がりのおばさんにすべてを託して、行くのをやめました。
ブログのアーカイヴをみてもらうとわかるけれど、ブログの更新が2015年は2度、2016年は一度も更新していません。当時、本当に精神的にボロボロで、宅配の公園で過ごす時間は本当に救いだったんだけれど、体がいうことをきいてくれませんでした。
毎日、膝に乗ってくるビクや生まれたときから知っているタヌキやロク、みな、懐いてくれていて、行かなくなってからも本当に心苦しくて。せめてもの救いは16才だったタヌキが夜、近所のご夫婦が家に入れてくれるようになったこと、そして猫繋がりのおばさんが雨風をちゃんとしのげるシェルターを用意してくれていたこと。でも、そう自分に言い聞かせても、途中でみんなとの時間を切ってしまう自分を許すことは今でもできていないような気がします。
行かなくなってしばらくしてタヌキが旅立ったことを知らされました。16年、欠かさず背中を撫でてきたタヌキ、僕が帰るとき、途中までついてきたタヌキ、そのタヌキはご夫婦にきちんと火葬してもらって、僕は遺骨を抱かせてもらうこともできました。16年を思い返すと涙が止まらなかったけれど、タヌキが最期、孤独じゃなかったこと、本当に救いでした。

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大好きだったタヌキです。まだふくよかで若かりし頃です。


話変わりますが、夏の甲子園は小さな頃から何となく見ているような、そんなレベルのファンだったんだけれど、去年、大阪桐蔭夏の甲子園の敗戦シーンを見てから、僕は知らず知らずのうちに大阪桐蔭というチームを追いかけるようになっていました。その大阪桐蔭は今夏、史上初2度目の春夏連覇を果たしたわけですが、その大阪桐蔭以上に僕が強く心惹かれたチームがありました。石川県の星陵高校です。大量リードしていたのに、途中、エースの故障降板、終盤逆転され、それでも諦めず9回に同点においつき、でも結局、今年から採用された新ルール、タイブレークによって逆転負けをしてしまいます。あまりにも劇的でした。選手たちの悔しさいかほどかと、とことん感情移入してしまっていた自分がいました。
その星陵高校、試合から時間が経って、どこかの部屋で監督が選手たちを前に、かりゆし58の「オワリはじまり」を歌っている動画がYouTubeにあがっていました。その歌詞と相俟って僕はどうにも泣けて泣けて、何度も何度もリピートして。


星稜野球部「オワリはじまり」歌

これ、本当はここからがいい部分なんだけれど、その動画は、テレビ朝日の映像なのでたぶん削除されてしまっているのかな?

ちなみに「オワリはじまり」です。


かりゆし58「オワリはじまり」

こんな歌詞があります。

またすぐ明日に変わる 忘れてしまっていないかい

残された日々の短さ 過ぎ行く時の早さを

一生なんて一瞬さ 命を燃やしてるかい

かけがえのない時間を胸に刻み込んだかい

年齢を重ねるごとにそんなことを考えることも増えて、でもそれでも日々、どうにかやっていくしかないわけで。精一杯仕事をして、精一杯小春やサンタと向き合い、友だちと会える機会があれば逃さずに。ただ一つしていないこと……親孝行かな。

僕は20年、家の猫以外にも時間を割いて、何度かしんどいな、と思ったこともあったけれど、あの時間はきっと宝ものとして、そして皆へのすまなさの感情と一緒に残っていくのだと思います。どんな時間も一生懸命生きていれば宝ものなんですよね、きっと。

宅配の公園。おねえちゃん、パパ、タヌキ、流星、カスミちゃん、ジロー、チャタロー、デカンタ、ポンタ、ヒネオ、サンボ、白チャン、ミーちゃん、ミミちゃん、マンタ、もどき、ロク、渦巻き、チャーちゃん、茶、他にもいっぱいいっぱい僕の前を通り過ぎていきました。

人は亡くなっても、その人を思い出すことが供養になる、なんて言うけれど、猫たちもそうなんだろうか。そんなこと考えなくても思い出しちゃうけどね。

おばさんとも久しく連絡を取っていないので、近いうち、時間を取って公園に顔を出してこようかと思っています。猫たちには忘れられちゃってると思うけれど、ベンチに座って、みんながご飯を食べる姿を久しぶりに見てこようと思っています。