じろさん…

そんな大事なメールをもらいながら、僕は朝になるまで気づけなかった。てつこさんの家のじろさんが旅だってしまう…そんな悲しいメールに僕は気づけなかった。じろさんは、午前3時20分に旅立ったそうです。僕なんかが支えになれるとは思っていないけれど、一番怖い時間、怖い瞬間にその思いを聞いてあげられなかったことが悔しいです。けど、てつこさん、これからしばらくは、きっと全く同じ思いを共有していくことになるんだね。僕は情けないことに、相変わらず悔しさと悲しさから抜け出すことができなくて、そして自分を許すことができずにいるけれど、きっといつか、いつかは穏やかに、じろさんを思い出して、チャムを思い出して、一緒に笑い合える日が来る。きっと来るよ。だから、その日まで……
数年前に慢性腎不全を指摘されたマックは、療法食をなかなか食べてくれず、時折はコバルジンを織り交ぜながら普通に缶詰をあげたりで過ごしてきたけれど、体重がかなり減り、それもこれもごはんの量が減ったせいだとばかり思っていたんだけれど、先日、減少幅が異常と言うことで検査をしてもらったところ、『猫甲状腺機能亢進症』という病気だということがわかりました。異常な食欲と体重の減少。おかしいな、と思いながらも、先生にきちんと伝えられなかった。僕はまたしてもチャムの時の失敗を繰り返しているんじゃないか。けど、今はそんな悔いよりも、まずはきちんとマックと向き合わなくちゃ。猫との生活を一から教えてくれた17才のマックにはまだまだ頑張ってもらわなくちゃ、なんだ。