Apple Watch。

金曜日は今の会社に就職して初めての給料日でした。2ヶ月間は試用期間なので若干少ないけれど、それでも嬉しいものです。

Apple Watchを購入しました。5月頃から運動を始めて、着実に体重が減って、そうしたら何だかもっと健康管理をきちんとしたくなって。使い始めて思ったのは、本当に親切です。体を動かそうという気にさせてくれます。座りっぱなしだと「立ち上がりましょう」とか、あとは深呼吸タイムなんていうのもあります。一日にどのくらいカロリーを消費してるのかとか、エクササイズは何分やったのかとか、いろいろ記録してくれます。

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体重ですが、5月の時点から比較すると約12kg減りました。それでもまだ太いです。でも靴下を穿くのも窮屈だったのが楽に穿けるようになったり、腰痛体操もしているせいか、腰も楽になった気がします。ただ、毎日やらないとっていう強迫観念みたいなものにとらわれているので、そこだけは何とか解消しないと。黒か白か、0か100か、みたいな性格らしく、週に何回とか、大雑把なことがなかなか実行できないみたいで。

仕事はほぼ順調です。ほぼ、と書いたのは今の会社、あまりにも人間関係が特殊でコミュニケーションみたいなものがほとんどなくて。あるにはあるんだけれど、え?それでおしまい?みたいな、、、そんな感じです。先週はいろいろあって木曜日の夕方、メンタルが崩れました。課長に言って、30分くらい別室で休んでたんだけれど、ワケもなく涙が止まらなくて、それでも前の会社はこんな風に扱ってもらえなかった。今の会社はここまで気遣ってもらえるんだと、一生懸命自分に納得させ、顔を洗って自席に戻って、仕事を再開。

福岡の友人とFaceTimeで話していたら、以前同僚だった人と3人で会って、1人はストレスで突発性難聴、1人は癌が見つかって、そして僕の友人は退職するかどうかの決断の時がちかいらしく。本当に人生、いろいろなんだなぁと、そんな軽い言葉で済ませられないほどに人一人の生の重さを突きつけられたような、そんな瞬間でした。

残された日々の短さ、過ぎ行く時の早さ。

ブログの更新が少なかったこともあるけれど、書けなかったことがあります。1996年から行き始めた宅配の公園、僕は今は行っていません。時々書いていた猫繋がりのおばさんにすべてを託して、行くのをやめました。
ブログのアーカイヴをみてもらうとわかるけれど、ブログの更新が2015年は2度、2016年は一度も更新していません。当時、本当に精神的にボロボロで、宅配の公園で過ごす時間は本当に救いだったんだけれど、体がいうことをきいてくれませんでした。
毎日、膝に乗ってくるビクや生まれたときから知っているタヌキやロク、みな、懐いてくれていて、行かなくなってからも本当に心苦しくて。せめてもの救いは16才だったタヌキが夜、近所のご夫婦が家に入れてくれるようになったこと、そして猫繋がりのおばさんが雨風をちゃんとしのげるシェルターを用意してくれていたこと。でも、そう自分に言い聞かせても、途中でみんなとの時間を切ってしまう自分を許すことは今でもできていないような気がします。
行かなくなってしばらくしてタヌキが旅立ったことを知らされました。16年、欠かさず背中を撫でてきたタヌキ、僕が帰るとき、途中までついてきたタヌキ、そのタヌキはご夫婦にきちんと火葬してもらって、僕は遺骨を抱かせてもらうこともできました。16年を思い返すと涙が止まらなかったけれど、タヌキが最期、孤独じゃなかったこと、本当に救いでした。

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大好きだったタヌキです。まだふくよかで若かりし頃です。


話変わりますが、夏の甲子園は小さな頃から何となく見ているような、そんなレベルのファンだったんだけれど、去年、大阪桐蔭夏の甲子園の敗戦シーンを見てから、僕は知らず知らずのうちに大阪桐蔭というチームを追いかけるようになっていました。その大阪桐蔭は今夏、史上初2度目の春夏連覇を果たしたわけですが、その大阪桐蔭以上に僕が強く心惹かれたチームがありました。石川県の星陵高校です。大量リードしていたのに、途中、エースの故障降板、終盤逆転され、それでも諦めず9回に同点においつき、でも結局、今年から採用された新ルール、タイブレークによって逆転負けをしてしまいます。あまりにも劇的でした。選手たちの悔しさいかほどかと、とことん感情移入してしまっていた自分がいました。
その星陵高校、試合から時間が経って、どこかの部屋で監督が選手たちを前に、かりゆし58の「オワリはじまり」を歌っている動画がYouTubeにあがっていました。その歌詞と相俟って僕はどうにも泣けて泣けて、何度も何度もリピートして。


星稜野球部「オワリはじまり」歌

これ、本当はここからがいい部分なんだけれど、その動画は、テレビ朝日の映像なのでたぶん削除されてしまっているのかな?

ちなみに「オワリはじまり」です。


かりゆし58「オワリはじまり」

こんな歌詞があります。

またすぐ明日に変わる 忘れてしまっていないかい

残された日々の短さ 過ぎ行く時の早さを

一生なんて一瞬さ 命を燃やしてるかい

かけがえのない時間を胸に刻み込んだかい

年齢を重ねるごとにそんなことを考えることも増えて、でもそれでも日々、どうにかやっていくしかないわけで。精一杯仕事をして、精一杯小春やサンタと向き合い、友だちと会える機会があれば逃さずに。ただ一つしていないこと……親孝行かな。

僕は20年、家の猫以外にも時間を割いて、何度かしんどいな、と思ったこともあったけれど、あの時間はきっと宝ものとして、そして皆へのすまなさの感情と一緒に残っていくのだと思います。どんな時間も一生懸命生きていれば宝ものなんですよね、きっと。

宅配の公園。おねえちゃん、パパ、タヌキ、流星、カスミちゃん、ジロー、チャタロー、デカンタ、ポンタ、ヒネオ、サンボ、白チャン、ミーちゃん、ミミちゃん、マンタ、もどき、ロク、渦巻き、チャーちゃん、茶、他にもいっぱいいっぱい僕の前を通り過ぎていきました。

人は亡くなっても、その人を思い出すことが供養になる、なんて言うけれど、猫たちもそうなんだろうか。そんなこと考えなくても思い出しちゃうけどね。

おばさんとも久しく連絡を取っていないので、近いうち、時間を取って公園に顔を出してこようかと思っています。猫たちには忘れられちゃってると思うけれど、ベンチに座って、みんながご飯を食べる姿を久しぶりに見てこようと思っています。

 

少しずつ慣れてきました。

就職して2週間が経ちました。忙しいです。想像していた以上に忙しい現場でした。でもいろいろ気を遣ってもらっています。体調面とか環境面とか。本当にありがたいです。

さて、4日木曜日の夕方。僕はいきなり課長に呼ばれて、何かと思ったら、5日金曜日にバスでの日帰り旅行があるので参加して下さい、と。何でも一年以上前から計画していたそうで、参加者はいろいろな障がいをもった人たちです。僕の勤めている会社にはそういった方たちが大勢働いています。専門の支援員さんだけでは足りないので、僕もお手伝いできることばあればということでの参加でした。

行き先は千葉県にある某牧場。アクアライン(はじめて!)を通って行くのですが、朝方は小降りだった雨が、時間と共に本降りになり……目的地に着く頃には本降りの雨に霧で、視界が2,30mしかないような、そんな悪天候でした。予定していた芋掘りが中止になったのが、みな、とても残念だったらしく、口々に悔しさを表現していました。代替プランとして羊のショーの見学になったわけですが、僕は若い女性と行動を共にしたのですが、何を話していいのかもわからなくて、でも女性の方から話しかけてきてくれて、それからは少しだけだけれど、いろいろな話を…… 女性にはみな、女性の支援員さんや職員が行動を共にしていたのに、僕なんかでいいのかな?と終始心配だったけれど、どうだったんだろう?ちょっと心配。でも、みんな雨にもかかわらず、本当に楽しそうで、くたびれはてた帰りのバスの中でもカラオケ歌いっぱなしで、んー、こんな風に純粋に何かを楽しんだこと、僕は最近あったかなぁ?なんて考えちゃいました。行くまでは憂うつだったけれど、行ってよかったです。他の部署の方とも話ができて、顔見知りが増えただけでも本当によかったです。

本日(10/6)はてなダイアリーからはてなブログに移行しました。まだ少し気になるところがあるけれど、少しずつ直していこうと思います。

小春とサンタも僕が仕事に復帰してからの生活ペースに少しずつ慣れてきてくれているようです。サンタは無職の時は朝、ずっとそばにいたのに、僕が着替えはじめると、カーテンの中に行って日向ぼっこの準備なのかな?ただ小春はまだまだ慣れてくれなくて、ずっとまとわりついて僕の顔を見上げては「ミャー」となきます。その瞬間は本当に切なくなるけれど、何だか前以上に愛おしくなりました。18才と7ヶ月半の小春ばあちゃん。まだまだ元気でそばにいてくれよ。そして13才半のサンタおじさん、相変わらずカーペットやフローリング、布団に粗相しまくりだけれど、でも少しずつ甘え上手になってきたね。びびりん坊でささいな動きや声にビクッとして逃げちゃったりもするけれど、最近は寝るとき、ずっと僕の腕のあたりにいてくれるね。それがとっても嬉しいよ。ただね、君の甘噛みは真剣噛みと同じくらい痛いんだけど、それだけは何とかならないかな。僕の手指は傷が絶えないものね。

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出勤前のひととき、お腹の上の小春です。

長くなってしまいました。はてなダイアリーからはてなブログへ移行して、気分一新、また日々を綴っていこうと思います。改めてお付き合いのほど、よろしくお願いします。

少しずつの変化。

7月豪雨、台風21号、そして今回の北海道の地震。毎年毎年、いったいどれだけの災害に見舞われるんだろう。いつからこんな風になってしまったんだろう。できることは限られているけれど、少しでも早く、被災者の方たちに直接届くような形での協力だけはしよう。実際に困っている人たちに届くまで時間がかかるような形ではなく。
前回のブログから随分と時間が経ってしまいましたが、あれから少しだけ動きがありました。ハローワークで僕を気にしてくれている職員の方がいて、僕に合うだろう、という職場を先日、一緒に見学に行ってきました。職場環境的にはこれ以上は望めないようなすてきなところでした。先週金曜日に履歴書等の応募書類を送り、昨日連絡が入り、明日面接です。筆記試験もあるとかで、今さら国語も算数もできないんだけど?なんて思ってるけれど、ま、そのときはそのときで。家から徒歩20分くらいのところなんだけれど、真夏はとても歩けず、かといって交通機関も非常に回り道をしなければいけないような場所で、便利なような不便なような……でも、とりあえず頑張ってきます。


爪とぎ跡が悲惨なカーペットは気にしないでくださいね。僕が家にいる時間が増えて、本当に甘えん坊になりました。いつもあとをついてくるような感じです。小春は横になればお腹に乗るし、サンタは隙あらば膝に乗りたがります。かわいいです、本当に。
さて、一つお知らせです。このブログの運営元の「はてな」からメールがきまして、現在、はてなには「はてなダイアリー」と「はてなブログ」という2つのブログサービスがあります。トットワールド猫屋敷は「はてなダイアリー」を利用させてもらっているわけですが、来春には「はてなダイアリー」のサービスがストップするそうです。なので時間があるときに「はてなブログ」に移行しなければならないのですが、現在のレイアウト等は維持できないようです。ある日突然、画面が変わっているかもしれませんが、「間違えちゃった」なんて引き返さないでくださいね。よろしくお願いします。
少しずつ秋の気配も感じる瞬間が増えてきましたが、まだまだ暑い日もありそうです。体調にはまだまだ気を付けて下さいね。

梅雨本番。

暑かったり、ちょっとひんやりしたり、体調を崩しそうな毎日が続いていますが、元気でやっていますか?僕は家の中にいる時間が多いおかげで至って健康です。とは言ってもハローワークに行ったり、お役所に行ったり、夏に甥っ子の結婚式があるので礼服のオーダーに行ったり、何やかやと出かけています。
そうそう、家の中で運動も始めました。筋トレと呼ぶのもおこがましく、要は腰痛解消・予防を主目的とした運動です。それでも結構きついです。食事の量もだいぶ減らしました。最初はきつかったけれど、今は少量でもお腹いっぱいになります。夜、ヘルスメーターに乗るのが少し楽しみになりました。あまり減ってないけどね。

あれから小春は落ち着いています。毎日a/d缶を食べさせていたけれど、ちゅ〜るをなめたり、カリカリを食べるようになったので今は自力での食事だけに任せています。体重が減ったり、体調を崩すようだったら、また食べさせなきゃ、だけどね。家にいるときはず〜〜っと僕のお腹の上で寝ています。ちょっとしんどかったりもするけれど、小さいくて軽いし、何と言ってもかわいいからガマンしちゃうんだけれどね。横にはサンタが「背中撫でて」とばかりにくつろぎます。僕の在宅時間が増えてちょっとは喜んでくれているみたいで何よりです。

あ、それから、友人と二人でInstagramを始めました。主にイラストを載せています。。友人が描いたイラストに僕はちょっと何かを足したりするだけなんだけれど、おヒマな時にのぞいてみてください。まだ6点しかないけど……
Take x2 FACTORY
画像を貼ろうと思ったんだけれど、なかなかうまくいかないので、とりあえずリンク先だけ載せておきます。調べて画像が貼れるようだったら、これからは画像を貼っていくようにします。
さてさて、、、障害者手帳が交付されることになりました。月曜日に取りに行ってきます。就活はもう少しマイペースでやっていこうと思っています。切羽詰まってきたらそんなこと言っていられないけれどね。今は心の方が落ち着くよう日々を過ごしています。そんなこんなの、割とゆっくりする時間のない毎日を過ごしています。梅雨本番、うっとうしい日が続くけれど、熱中症にはくれぐれも気を付けてくださいね。

小春。

8日から11日まで福岡から友だちが泊りがけできてくれていました。その友だちも仕事のせいでちょっと心を壊してしまって、壊してしまった者同士、いろんなことを語り合ったりしていました。その中で僕は「友だちがいない」って愚痴をこぼしたときに、その友だちに、このブログの人たちがいるじゃないかって言われました。実際に会ったり、贈り物をもらったり、メールやコメントで言葉を交わしたり…
考えてみたら、初めてホームページを開設してから18年が経つんですよね。当時の僕の家は幼い猫たちが10!1Kの部屋に10!日々の騒動を綴ってばかりでしたが、それが段々と闘病記録になっていったり、いろいろと変化して。
でもそんな諸々のことを今でもこうしてお互いに分かち合えること、僕は本当に嬉しく思います。更新は少ないけれど、やめなくてよかったと本当に思っています。
さて、10日の火曜日の18時半頃のことでした。いつものように僕のおなかの上でくつろいでいた小春に異変が起きました。妙にゆらゆらと体が揺れて。慌ててそっと下ろしてみたら、よたよたっと数歩歩いて、そのまま倒れそうになりました。すぐさま着替え、小春を連れてタクシーで病院へ。超音波やレントゲン、血液検査、いろいろしてもらいました。血液検査の結果はほぼ異常なしです。18歳なのにいろんな数値、ほとんど正常値です。院長先生曰く、考えられるとしたら脳障害、てんかん……
脳障害と聞いたらシロンパくんを思い出しました。3年半前のあの日、朝、元気にご飯を食べて暴れまわっていたと思ったら急に痙攣……そしてその日の夜には旅立ってしまったあの日のことを。
「小春もそんな風になるんですか?」の問いに、院長先生は
「脳障害と言ってもいろいろあるので、後遺症が残っても元気になる子もいます。ただ脳の萎縮とかだと……」「一応薬を出します。様子をみてください。もしこの薬を飲んでもふらつきがおさまらないようだったら、てんかんの可能性もありますので、その際はその薬を試してみましょう」

小春、君は本当にわがままし放題の子だったね。ヒメちゃんのことは何度もぶつし、あるときはナナちゃんをぶって、逆に怒られて小さくなったこともあったね。そうやって君のじゃじゃ馬ぶりには泣かされてきたけれど、でも君に感謝していることがあるんだ。それは、君がこの歳になるまで病気一つしなかったってことかな。それは本当に感謝しているんだ。医療費には本当に泣かされたからね。それから毎晩、僕のお腹の上で寝てくれること、ちょっと苦しいけれど、本当に嬉しく思っているよ。ありがとう。まだまだ元気でいてね。
小春は、食欲が落ちていることもあって、毎日100mlの点滴、投薬、そしてa/d缶を1日1/2缶食べさせなければなりません。こんなときは失業状態でちょっとよかったかなって思っちゃいます。a/d缶はシリンジではなく指であげています。噛まれたりもするけれど、その方が小春も食べている気になるかなと思って。
ブログへのコメントいつもありがとう。でもあんまり気を使わないでくださいね。僕はたまにしか更新しなくても、読んでいてくれている人がいることわかっているので、それだけで心強いんです。だから、みんなはみんなが今抱えていることや、しなければいけないことに心を注いでくださいね。そして時折、時間があったら、近況等聞かせてください。それだけで僕は十分に嬉しいです。本当にありがとう。

これからのこと。

昨年10月に会社を辞めてから既に5ヶ月半が過ぎました。失業保険はまだもらっていません。何でも失業保険は「働ける状態」にないともらえないのだそうです。考えてみれば当たり前ですね。僕は長いことメンタルを患っていて、辞める際もしんどい思いをしたせいか、辞めてからしばらくは動くこともできませんでした。そういうときは、受給期間の延長申請というものをしなくてはいけないということで、主治医の診断書やら書類やらを揃えて申請して……
いまだに楽しいことをしようとか、出かけようとか、美味しいものを食べよう、といった気持ちには全くなりません。甘えてきてくれる猫たちに慰められる毎日です。でも金銭的にそんな悠長なことも言っていられないので、主治医に「労働可」の診断書を書いてもらい、先週、失業保険の給付申請に行ってきました。いろんな噂を聞いてハローワークにはいい印象を持っていなかったのですが、僕の担当になってくれた人は30歳くらいの男性だったのですが、とても丁寧に親身に話を聞いてくれました。そして、障がいを持った方と同様の措置を取ってくれて、求職活動の際も窓口が違ったり、給付期間も長くなったりと、少しだけホッとできたような、そんな感じです。今日は第一回目の講習会(?)でした。来週もあります。順調にいけば月末から給付金が振り込まれるそうです。ただね、やっぱり早く仕事は見つけたい。テレビを見ていても、部屋から外を見ていても、昼間、働いている人たちを見ているとものすごい罪悪感に駆られます。社会から孤立しているような、何の役にも立っていないような、何とも言えない思いに悲しくさせられます。
姉にiPhoneXを買ってもらいました。この歳になって何とも情けない話だけれど、姉と会った時に僕がちょっと欲しいような話をしたら、とんとんと話が進んで。何が欲しかったって、カメラのポートレートモードというのを使いたかったんです。

ポートレートモードで撮ったサンタです。カメラには全く詳しくないけれど一眼レフで撮ったようなボケ具合が何とも好きなんです。本当はこのiPhoneで桜も撮りたかったんだけれど、今年は窓から見える桜を少し見ただけで、例年のように桜を見上げてボーッとするような時間は全く取れませんでした。
好きな詩人で茨木のり子さんという人がいます。その人がうたった「さくら」という詩があります。

ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらをみるのかしら
ものごころつくのが十歳ぐらいなら
どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞(かすみ)立つせいでしょう
あでやかとも妖しとも不気味とも
捉えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を ふららと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と

最後の2行をよむたびに鳥肌が立つような、何とも言えない思いにかられます。桜、見たかった。本当に見たかった。体の動かない自分が本当に情けなかった。

みんなは桜を楽しむことできましたか。tamaさんの家の方はまだだいぶ先ですね。reeさんは桜の花びらの中にまおくんを思い出す時間が流れたのでしょうか。桜だけでなく、いろいろな風景、出会い、出来事、歳を重ねれば重ねるほどに愛しく、そして大切に思えてきます。そしてその大切な「桜」という一瞬に立ち会えなかった自分がひたすらに悲しくなります。どうか来年はあの公園で夜の満開の桜の木の下に自分を置くことができますように…