またね。

昨日、日記を更新した直後の8時ちょっと前くらいから、ナナちゃんの発作が始まりました。30分周期くらいでその発作は起き、5分くらい続くその発作の間、とても苦しそうでした。振り絞るような声を上げ、体をばたばたとし、背中をさすったり、抱いてあげても本当に苦しそうで、抱っこしようとすると手足を突っ張っていやがるほどでした。
発作が治まると少し楽そうになり、そんなとき体をさすってあげるとナナちゃんは気持ちよさそうにしていました。そんなときはもしかしたら、持ち直すんじゃないか、、、そんな望みも抱いたんだけど……最後の発作は長い時間続いたように思います。これが最後だということがボクにもわかりました。ボクはナナちゃんを力一杯抱きしめました。もうナナちゃんは手足をつっぱることもせず、苦しそうにボクの顔を見つめ……ボクはひたすら『ありがとうね。ナナちゃん。もういいんだよ。楽になっていいんだよ』そう言うのが精一杯でした。そして1時25分、、、ナナちゃんの呼吸は止まりました。一瞬わからなかったくらい静かな静かな瞬間でした。
最後はナナちゃんをこの腕の中で旅立たせてあげられたこと、本当によかったと思います。ほんの少しだけナナちゃんに寂しい思いをさせずにすんだこと、本当によかったと思います。
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朝までナナちゃんを枕元に寝かせてずっとお話をしていました。10年と10ヶ月のナナちゃんとの日々を一緒に振り返りながら、いろいろなことをお話ししていました。ナナちゃんとは思い出が多すぎて、あれやこれや、、、まるでナナちゃんが返事をしてくれているかのような、つかの間幸せな時間でした。
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9時になって、ボクはナナちゃんを連れて、その昔、トットとマックと一緒に散歩に行った公園までぶらぶらと……以前のナナちゃんだったら重たくて片道30分の距離をずっと抱っこなんて考えられなかったけど、4.2kgしかないナナちゃんはずっと抱っこしてても苦ではなく……

ここで初めてお前と会ったんだよね。お前は通りすがる人全員にスリスリしてゴハンをせがんで……蹴飛ばされるんじゃないかとヒヤヒヤしてたんだぞ。
 

この公園はトットとマックとよく来たよね。お前は1時間くらい地響きを立てながら走り回ってたっけ。帰る時間になるとトットとお前はきちんとpapaの所に戻ってきたんだよね。トットが車にひかれてからはお外に出られなくなって、お前はしばらくは切なそうに玄関で泣いていたっけ。papaはもう一度だけお前がこの公園を走る姿が見たかったよ。

散歩を終えて家に帰ってくるとお前の好きなお日様がさんさんと……最後のひなたぼっこだね。ほら、最期の最期までヒメちゃんが見守ってるぞ。お前はベランダでトドのように寝転がるのが好きだったっけ。papaもそんなお前を見るのが大好きだったよ。
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今日写した写真はどれもボクの宝物になりそうです。本当に穏やかな顔をしていて、最期の最期までつらいことばっかりしてしまったボクに『ちょっと怒ってるけど、許してあげるよ』そう言ってくれているようで……本当のところはわからないけれど、最後はお前の望む形で送り出せたんじゃないか、、、そんな風に思ってるよ。
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火葬場の人が迎えに来る3時まではまたずっとお話をしていたね。もう二度と抱けないお前を何度も何度も力強く抱きしめ、何度も何度もキスをした。そして時間が迫ってきて、全員とお別れ……みんな何が何だかわからない風だったけど、きっと感謝しているよ。
火葬場の人から最期にお前にメッセージを書いてくださいと言われ、書いた言葉……
『またね。』
そう書いた紙を胸に抱いて、お前は空に昇って逝った……
そうだよね。お前とはこれでお別れじゃない。いつかまた会えるときが来る。その時までちょっとの間のバイバイ。だからお前への最後のメッセージは『またね。』にしたんだ。
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火葬場でも最後の写真を撮りました。いっぱいの花とボクが今日着ていたシャツにくるまったナナちゃんの写真。でも載せるのはやめておきます。ナナちゃんの最後の写真は幸せそうな5枚だけにしておきます。
たくさんのコメント、トラックバック、そしてメール、、、ありがとう。ボクはその一つ一つに涙が止まらず、一つ一つに本当に感謝しています。気持ちが落ち着いたら、一人一人にお礼の言葉を言わせてください。
一人一人にお礼の返事を返さないことを今はどうかお許し下さい。
これからしばらくはナナちゃんを亡くした喪失感と闘う日々が続くと思います。時間が経つにつれて、ナナちゃんのいないことの寂しさにさいなまれてくるのだと思います。ボクはどうやってもやっぱりすぐに気持ちを切り替えることはできそうにありません。
ナナちゃんの9ヶ月の闘病生活。ナナちゃんを中心に回ってきた時間。それらから解放された今、ぽっかりと空いた穴はあまりにも大きく、これからどうやってその事実を受け入れるのか、その闘いの日々の始まりです。
でも、、、たぶん大丈夫です。まだ8ニャンがいるんです。きっとこいつらがボクを助けてくれる。きっとこいつらのために立ち直れる日が来る。チャボの時もそうだったからね。その日まで、日記の更新は毎日はできないかもしれませんが、きちんと時折は書くようにします。だからせっかくトットワールドに来ても更新されていないからと言って、忘れちゃわないで下さいね。時折はきちんと更新しますから。
長いことナナちゃんの闘病生活を見守ってくれてありがとう。こんなにも愛されていたのかと思い、今さらながらに驚きました。幸せなやつだったんだね。そしてそんなナナちゃんと10年以上も一緒にいられたこと、ボクには宝物のような時間だったんだね。
どうか時折はナナちゃんを思い出してあげて下さい。
このお話を読んでナナちゃんを思い出してあげて下さい。
応援してくれたみんなへ……本当にありがとう。
papaにいっぱいの幸せをくれたナナちゃんへ……心からありがとう。〆の言葉はやっぱり、、、
『またね。』