ナナちゃんという猫。

とある一冊の本。銀色ワゴンのボンネットの上がお気に入りの寝場所。そして、そこで出会う男性と野良猫。体を撫でさせてあげる代わりにカリカリをもらうという、しばらくはそんな日が続く。でもある日、その野良猫は交通事故に遭ってしまう。痛い!痛い!苦しむ中で浮かんだのは、あの銀色ワゴンのボンネットの男。あいつなら助けてくれる!そう信じて銀色のワゴンの前にたどり着く……
僕はそれだけでナナちゃんとの出会いを思い出すんだけれど、怪我が治って一緒に暮らし始めるその猫に男性がつけた名前は『ナナ』。猫は男なのに女の名前みたいじゃないかと憤る。もう、それだけで何だか僕の家のナナちゃんが語っているような気がしちゃったんだ。
そんな出だしで始まるその本を教えてくれたのは大阪の友人でした。何の説明もなしに読んでみてください、と。僕はそのプロローグですっかり物語に引きずり込まれ、猫目線で語られるストーリーにいろいろなことを思い出しては笑ったり、泣いてみたり。
最後の章を読み終えたとき、僕は、今までちっとも猫の気持ちがわかってなかったんじゃないかって、少し悔しくなったんだ。一つのフィクション、と言ってしまえばそうかもしれない。でもこの物語は、何だか、本当に猫がそう言ってるんじゃないか、思ってるんじゃないかって、そんな気にさせられて。

ナナちゃんとトット

ナナちゃんとチャム。

ナナちゃんとヒメちゃん。

ナナちゃんとチャボ。

ナナちゃんと元気。

僕の家は、いつもナナちゃんが中心だった。ナナちゃんがみんなをまとめてくれた。でも、そのナナちゃんがいなくなって、僕はちっともみんなをまとめられなくて、まとめる必要はないのかもしれないけれど、ちっともあいつらの気持ちをわかってやれなくて、いつも怒られてばかり。僕はナナちゃんの代わりにはなれないけれど、うん、でも、少しだけ僕はおまえたちの気持ちに近づけそうだよ。

もし、機会があったら是非手にとって読んでみてください。本当はお世話になった人たち全員に贈りたいんだけど、財布が許してくれなくてごめんなさい。そうそう、ちゃとらんさん、物語の途中にチャトランという猫も出てきて、ナナちゃんに猫生を教えられる場面もあるんですよ。
ただの物語、で終わってしまうかもしれないけれど、もしかしたら、何かを感じ取って、涙ぽろぽろ流しながら、ほんのりと温かい気持ちになれるかもしれません。

旅猫リポート

旅猫リポート

僕らはいつだって夢の中で会話をし、そして、いつか、また会うときが来る。思い出せば、今でも涙がとまらなくなっちゃうんだけれど、僕はようやくヒメちゃんと正面から向き合えそうな気がするよ。

さてさて、雪に弱い東京ですが、今日は予想外の8cmの積雪とかで、宅配の公園、バスで行こうかと思ったんだけれど、外に出てみたらひどい渋滞で。こりゃだめだな、と思い、自転車にしたら滑る滑るで、押して歩くような状態で汗だくでした。公園に着いてみたら、女性陣は近くの駐車場とかで見つけたんだけれど、男性陣はしばらく待ってみても誰も来ず、でした。これほどの積雪は何年かぶりって言ってたから、きっと不安なんだろうなぁ。それに、腹、すかしてんだろうなぁ。