止まったままの時間。

あれからどんなに笑っても、どんなにゆったりした時間を過ごしても、僕の中で時間は止まったまんま。みんなと遊びながら、宅配の公園で甘えてくるあの子たちと過ごしながら、日付も曜日も変わり、景色も変わるのに、僕のまわりの時間は止まったまんま。ケータイの中で動き回り、泣くヒメちゃんを何度も何度も見ては泣いての繰り返し。こんなに情けない男だったんだっけか。

品川の一戸建てに住んでいる頃、自分ではPCルームと名付けた小部屋がありました。3畳ほどのその部屋はマックもナナちゃんもチャボも誰も入れることなく、でもヒメちゃんだけは入れてあげていました。甘えるのをいつも我慢してしまうヒメちゃんに思い切り甘えさせてあげたかったんです。
2人きりになると、美人さんなのにこんな顔をして甘えて、あの蛙のような声で何度も何度も泣いて。僕にはそれが『嬉しい!』としか聞こえなかったんだけれど、あの子は何て言っていたんだろう。貸してくれた人が亡くなって相続問題に巻き込まれて追い出され、広い一戸建てから狭い狭い2Kに引っ越して、今度はヒメちゃんだけを甘えさせてあげる部屋がなくなって。
あと少しで2012年が終わります。年賀状、たいしたものではないけれど書きました。と言ってもほとんどはPCですが。
2010年にチャムを失って、翌年に元気を失い、そして今年はヒメちゃん。さよならに慣れるワケもなく、僕は毎晩毎晩、星を見上げてはあの子たちに語りかける日々です。夜空に見える星たちは明らかに冬のそれになり、空気も冷たく、町にはクリスマスの空気があふれます。そして今週にはそれが正月のものに変わるんでしょうね。
正月はまた遠く福岡から友だちが泊まりがけで遊びに来てくれます。その友だちもヒメちゃんが大好きで、ヒメちゃんもよくそいつのおなかの上で寝ていたりしていました。どんな時間を過ごせるのか、僕は腹の底から笑えるのか、いつになったら、ちゃんと時間が動くのか、情けないくらいにわからないけれど、僕はまだまだ守らなくてはいけない命に囲まれているんですよね。そいつらのことをしっかり守るためにも、早く時計を回さなくちゃいけないんですよね。

今度、ブログを書く頃にはきちんと明るい話題も書けるように、コメント欄も閉ざさずにすむように、そんな自分でいられますように……
どうかみんなとみんなの家の猫たちが元気に年を越せますように……

いただいた手紙やメールの返事もだせていないことをここでお詫びします。ごめんなさい。