もう二度と叶わない夢。

コメントに返事もせずごめんなさい。勘弁して下さい。家族なんだから誰がいなくなっても切ないし悲しいし苦しいけれど、こんなに締め付けられるほどに苦しいのは初めてです。でもそれはヒメちゃんが、他のみんなより好きだったとかそういうことではなく、僕はヒメちゃんに許してもらえないようなそんな接し方をしてしまったからかもしれません。
マック、トラマル、ヒメちゃん、シロンパくん、ペコ、小春、サンタ。わが家の面々。トイレに関しては皆、砂を使うけれど、ヒメちゃんだけはシートでした。そして、普段おとなしいヒメちゃんはトイレのときだけは性格が一変してシートをボロボロになるまで前足で掻きます。公園の猫たちが砂でするように。トイレが3箇所にあって、そのほとんどが仕事から帰ってくるとボロボロで。一度に5枚も6枚も交換しなければならないことも多くて、疲れて帰ってきて、僕は何度も何度もヒメちゃんを叱ってしまう毎日でした。しかも、逝ってしまう1週間前まで。
でも、僕はこんなに早くヒメちゃんの容態が急変するなんて思いもしなかった。入院して、少し呼吸が楽になったら酸素室をレンタルして大変だけれど家で面倒をみよう。腫瘍がある以上、残された時間は少ないけれどヒメちゃんとの時間を大切にしよう。そんな風に思っていたのに。12月1日に入院して、4日に緊急手術を受けたヒメちゃん。けれど息の通り道、食べ物の通り道をふさぐように大きな腫瘍があって、それはもはや取り除くことができないほどのものだったと、あとから院長先生に説明を受けました。あんなに呼吸が苦しそうだったのに、なんでもっといろんな症状を僕は疑ってあげなかったんだろう。

5日朝、ヒメちゃんは旅立ちました。病院から電話があった8時58分、そのときはもう蘇生中で、僕が病院に着いたときにはもうヒメちゃんは息を引き取ったあとでした。1日に入院した後、一度も会えず、抱っこもできず、最後の最後まで寂しい思いをさせてしまって。こんな寂しい最期を迎えさせてしまったヒメちゃんに申し訳なくて、僕は悔しくてたまらんです。とりかえしのつかないことをしてしまった申し訳なさで悔しくてたまらんです。
毎晩、僕が布団に横になるとおなかにのってきてくつろぐヒメちゃんが好きで、でも一度のるとなかなか降りてくれなくて、夜中にトイレに行くのも大変で。『ヒメちゃん、ちょっとごめんね。』って静かにおろして。休日、日向ぼっこをしながら、やっぱりおなかにのってきて、寝てしまうヒメちゃん。もうあのヒメちゃんには会えない。
そして、僕は永遠にヒメちゃんに『ごめんね。』を言うこともできない。それが悔しくて苦しくて、どうにも言葉になりません。友だちはそんなことはない。家族なんだからいろんなことがあったって、みんなわかりあえているんだよ。そう言ってくれるけれど、僕にはどうしてもその言葉を素直に受け入れられない。僕は誰かに当たり散らしてもメンタルの病気のせいにして逃げてきたんだ。
8日、火葬に連れて行き、炉に火が入る瞬間の苦しさはきっと忘れないと思います。最期の最期までヒメちゃんの頬を撫で、ごめん、ごめんと言った声はきっとヒメちゃんには届かなかったんだろうと思います。悔しい。本当に悔しい。せめて最期、少しでいいからヒメちゃんだけを見る時間が欲しかった。チャムのときのように。でももうそれも叶わない。

きれいな子だったなぁ…本当に可愛い子だった。ヒメちゃんがいなくなって6ニャンになったけれど、それでもまだ多いのに、何だか不思議とすごく静かに感じるよ。遠い昔、10ニャンいた頃の賑やかさと幸せが嘘のようだよ。

ヒメちゃん。ヒメちゃんがいなくなってトイレシートが1枚も減らなくなっちゃったよ。それから牛乳を買うこともなくなった。猫に牛乳はよくないってわかっていても、ヒメちゃんは大好きで、ほんのちょっぴりなめるのが好きだったね。僕のおなかは時折小春がのってくるけれど、すぐに降りてしまうよ。
心から笑える日が来るのはいつだろう。永遠に来ないような気もするけれど、きっといつか少しだけ笑えるようになって、少しだけヒメちゃんを穏やかに思い出せる日がくるのかもしれない。その日まで僕はきっと自分を責め続けるんだろうね。ごめん、ごめんよ、ヒメちゃん。

当面、コメントの返事はできないかもしれません。更新もできないかもしれません。急激に寒くなってきたけれど、どうか皆、風邪などひかないように気を付けて下さいね。年賀状、出せるかわかりませんが、もし出せなかったとしても勘弁して下さい。女女しいことばかり書いてごめんなさい。またこの場に帰ってこられる日まで……
それから最後に。どうかこの記事へのコメントは勘弁して下さい。たぶん返事ができないと思います。僕は本当はコメントをもらうとすぐに返信しなければ気が済まない男なんだけれど、それができない以上、どうかこの記事だけは勘弁して下さい。わがままばかり言って本当にごめんなさい。